9/26-27の週末、名古屋で行われたハッカソン「Mashup Awards 11 ハッカソン予選名古屋〜IoT×APIでMashup!」のレポートになります。

このハッカソンは、MashupAwards11の一次予選なので、最優秀賞チームには、副賞としてMA11の2ndSTAGE進出権利を提供しております。200万円まであと2つという近道を手に入れたチームはこちらです。

 

・作品名:なりきり2.0

http://hacklog.jp/works/3897

モノをさらわずに光らせたり動かしたり稲妻をだしたりするリストバンド型のガジェット

 

今回は、以下の項目を審査基準を元に以下の審査員の方に審査をお願いしました。

 ①アイデア (独自性、新規性、優れた着眼点、発展可能性

 ②完成度 (実用性、ユーザビリティ、エンタテインメント性

 ③デザイン  芸術性、優れた表現技法

 ・右|河口 信夫氏(名古屋大学 未来社会創造機構 教授)

 ・左|椎野孝弘 氏(ヤフー株式会社 スマートデバイス推進本部アプリ開発室室長)

 

 

それでは、今回のハッカソンで作られた作品を、最優秀作品から紹介していきたいと思います。

 

■発表作品

<最優秀賞>

■なりきり 2.0

http://hacklog.jp/works/3897

モノをさらわずに光らせたり動かしたりするリストバンド型のガジェット
WebAPI/ハードウェア/センサのMashupにより、少し進んだ”なりきり”の具現化にチャレンジしました。触ることなくモノを操り、フォースの力を手に入れた気になれるリストバンド型のガジェッド。

離れたところで腕をふるだけで、hueや光を変えたり、Spheroを動かしたり、手から稲妻をだしたり。ただ、やはり稲妻を出すことは無理なので、そこは画面と連動することで出した気分になります。(コントローラをジャックして、足と手につけたリストバントと連動して操作)

heuを操るデモ

波動拳をだすデモ

波動拳が出た時、会場がわき、その後の懇親会でも大人気でしたね。最優秀賞おめでとうございます。

最後の総評では、審査員の椎野さんから「完成度に関してはかなりひいでてた。ほんとにこれ2日間で作ったの???っておもった」というお褒めの言葉もでました。

 

こちらの作品はデバイスコネクトAPI賞も獲得しました。おめでとうございます。

 

 

 

それでは、今回発表された残りの5作品も、発表順に紹介します。

 

 


俺のぐい呑み byドランカーズ

http://hacklog.jp/works/3879

日本酒好きの為の飲み過ぎ防止機能アプリ

iBeaconで立ち寄った店名を判別。ぐい呑みのジャイロ、心拍数などで酔っ払い度も判定。飲み過ぎていたら奥さまにメールでお知らせ(SendGrid)。

また、飲んだ日本酒の銘柄は音声認識で登録!日本酒の味や匂いのマトリクスにタッチで登録もできます。

飲んだ杯数をカウントするデモ

音声認識デモ

審査員の河口さんからは「日本酒のおすすめは店側と連携するといいなとおもってきいてました。お店が買ってならべるのはありだなと思いました」とのアドバイスもありましたね。そして、日本酒の失敗に関しては、いろんな人の共感を産んでいて、かなりニーズありそうでしたねw。

 

こちらの作品はkintone賞を獲得しました。おめでとうございます。

 

 


3年日記電子版 ~空気読んで♪emopper~

http://hacklog.jp/works/3888

emopperとの会話を通して、日々の備忘録を残せば会話がテキストとして保存されそのまま日記に

Pepperと会話をしていくと、Pepperが日記風にその内容をまとめてくれるサービス。

審査員の河口さんからは「しゃべるのはとても大切。毎日Pepperにおかえりっていってもらうだけで嬉しいはず。その時のつぶやきをまとめるのはとてもいいよね。でもPepper3年うごくの?っておもうから、先月とか先週とか、短くてもいいかも。」とのアドバイスもありましたね。

 

こちらの作品はPepper賞を獲得しました。おめでとうございます。

 


スマート鳩時計(仮)

http://hacklog.jp/works/3881

スマート鳩時計は、目覚ましのセット忘れやイベントの見逃しを解決してくれます。

スマホの目覚ましだけでおきれず、置き時計も併用している人のためのサービス。スマホをかえれば家の鳩時計の目覚ましも同時に目覚ましセットできます。また、目覚ましだけでなくFBイベントやGoogleカレンダーとも連携し、その情報も鳩時計に送りアラーム的に利用することもできます。

審査員の河口さんからは「日常の当たり前のものにネットが繋がるってとても大切だと思う。身の回りにこういったものが沢山できるといいなって感じました。」とコンセプトについて評価をいただいてました。

 

こちらの作品はSendGrid賞とmythings賞を獲得しました。W受賞おめでとうございます。

 

 


イタズラPepper by Dr.Pepper

http://hacklog.jp/works/3868

「イタズラを繰り返すPepper」の躾を子供がすることで、お兄ちゃん(またはお姉ちゃん)としての自覚と自立を促します

Pepperが朝早く騒いだり、イタズラメールを送ったり(SendGrid)、トイレの電気を急に消したり(hue連携)とイタズラをします。そんなイタズラをするPepperを子どもにしからせることで、子どもがお兄ちゃん気分になって学んでいくサービス。

審査員の椎野さんからは「人間を矯正するロボットっていいなと。鉄腕アトムとか人間がつねに矯正してる。ロボットがトリガーになって人間が矯正されるのはロボットと共存していくためにはとても重要だと思う。人間心をくすぐることを実装するのいいね」とベタ褒めでしたね。ロボットはきっと機械ではなく、ペットと同じように家族の一員になるんでしょうね。

 

こちらの作品はDataSpider賞を獲得しました。おめでとうございます。

 

 


旦那スパイダー

http://hacklog.jp/works/3885

旦那のすべてのSNSログを回収、旦那の考えを解析しよう

myThingsでスマホから投稿したSNSの内容を取得し、その人が何を考えているのが分析し、奥様にメールを送ります。審査員の河口先生のデータを分析したら、「データデータデータデータ」「オープンオープンオープン」っと納得の結果だったとのこと。データは名詞だけを抜き出して分析しているとのことでした。


こちらの作品は、Twitter+Facebook→mythings→DataSpider→kintone→SendGridと多くのAPIを利用しているのですが、kintoneまでの連携でコードを全然書いていないとのこと。今年のMashupAwardsのAPIパートナーの傾向の一つとして、プログラマーでなくても扱えるAPIが多数ある気がします。その部分をうまくつかって多くをMashupした作品でした。
審査員の椎野さんからは「Mashupがすばらしい。コーディングを少なくすることもすばらしい。まさにMashupだった。」とMashupper認定されてましたね。

 

 

今回発表された作品は以上です。続けて、イベント風景を時系列にレポートしていきますね。

 

■イベント風景

昨年の名古屋ハッカソンはちょっと寂しい人数でしたが、今年は20名弱の方がきてくださいました!!

 

・イントロダクション

まずは司会の松川さんからMashupAwardsについての説明。作りたいものを作るのがMashupAwardsのハッカソンです!
そして早速アイスブレイクの司令がでます。

 

みんなどんなアプリのアイコンを書いているかな?

 

書いたら同じテーブルの人にあててもらいます。

 

 

・インプットタイム

空気もあったまったのでここからはインプットタイムです。今日は以下の6社の方にサポートにきていただきました。どんなことができるのか?や活用事例など簡単に説明いただきます。

 

SendGrid(株式会社構造計画研究所)
SendGridはクラウド型メール配信サービスです。単にメールを送信するだけでなく、開封率の確認、テンプレートの管理、設定変更など、ほぼ全ての機能をAPI経由で利用することができます。また、Webhook機能を使えば、メールに関するユーザのアクション(開封・クリック・受信など)をトリガーとし、そのアクションに応じたリアルタイム処理を簡単に実装できます。

 

kintone(株式会社サイボウズ)

クラウド基盤「cybozu.com」上で提供されているデータベースサービスです。ドラッ グ&ドロップでデータベースを設計し、JavaScriptを使った画面開発やAPIによるサービス連携で柔軟に拡張を実現できます。

 

DataSpider Servista株式会社アプレッソ)

UIでの直観的な操作のみで、様々なデータやシステムを「つなぐ」ことができるソフトウェア。クラウドからビッグデータ、様々なファイルやアプリケーション、新しい技術から古い技術まで、複雑な処理や大量データ処理も含む本格的な連携処理もコードを書くことなく実現ができます。

 

Pepper(ソフトバンクロボティクス)

ソフトバンクロボティクスが提供するコミュニケーションロボット。カメラ、接触センサー、3D深度カメラ、レーザーセンサーなど様々なセンサーも搭載されています。

 

デバイスコネクトWebAPI(NTTドコモ)

スマートフォンアプリやWebブラウザからの様々なIoT機器利用を実現するフレームワークです。従来では難しい、WebブラウザからのBluetooth機器等の操作も実現できたり、対応機器の個別の仕様理解・開発環境構築が不要にできたりします。

 

Yahoo! Open Local Platformmythingsなど(ヤフー株式会社)

地図・地域情報に関するさまざまなAPI/SDK群であるYahoo! Open Local Platformや、様々なWebAPIやIoTデバイスの機能を組み合わせて日常を便利にするサービスmythingsなど。普段オープンにしていないYahooのAPIでもmythings経由であれば利用できるものもあるそうです。

 

一通りの説明が終わったら、質問タイムです。ドコモさんにもってきていただいたデバイスも触ってみてください。

 

 

・アイデア発散

インプットが終わったら各自のアイデアの拡散タイムになります。蜂の巣に気になるワードを書き出していきましょう。

 

作るアイデアが思いついたら付箋にかきだし、テーブル内でシェアします。

 

 

・アイデア記入

アイデアの交換をしていろんなアイデアに触れたら、次は具体的なサービスについて書き出していきます。

 

書きだしたアイデアをみんなで見て回ります。いいなっと思うアイデアには星をつけてください。そしてアドバイスなどがあれば付箋に書き、アイデアシートに貼って下さい。

 

みんながいいなとおもったモテアイデアの発表です。

 

 

・チームアイデアソン

そして、自分のアイデアをもって今回のハッカソンで一緒につくってくれるチームメイトをナンパ方式でみつけていきます。

 

チームが決まったらご飯をたべながら、今回のハッカソンで作るサービスについてさらにイメージを固めていただきます。

 

今日のご飯、4種類もあって、しかもどれも美味しそう!

 

サポート企業の方に自分たちがやりたいことの実現方法などの相談し、具体的な実装方法なども含めサービスを練っていきます。

 

 

そして、今回のハッカソンで作るアイデアについてみんなに宣言します!(アイデア宣言)

 

 

・ハッキングタイム

アイデア宣言がおわれば、あとはひたすらモクモク作業です。Pepperを利用するチームは早速ハンズオンがはじまりました。

 

3時のおやつです。参加者の青島さんからソイジョイの差し入れがはいりました。

 

今回はサポート企業の方がフル活動です。

 

めっちゃ腕ふってます。

 

1日目も終了に近づき、現在どこまで進んでいるのか、困ったことはないか?などを報告いただく中間発表です。

 

そして、2日目。レッドブルからはじまります。チームで一人登録係を決め、hacklogへの登録方法のレクチャーをうけます。

 

2日目になると小道具が持ち込まれたり、完成間近だったりします。

 

今回こちらのチームは、今回データスパイダーをフル活用しているようです。つきっきりw。

 

もくもく

 

そしてお昼です。今日は味噌カツ!

 

美味しそう。サポート企業のみなさまも一つのテーブルでわいわいとランチです。

 

でもあと4時間切ってるからねー。

 

あれ?審査員のはずの河口先生が、サポート企業の方にいろいろと質問しているようです。

 

もくもく

 

もくもく

 

そして、ハッキングタイム終了!!席も発表スタイルにかわり、あとは準備をまつばかり

 

そして発表がはじまります。審査員の椎野さんも真剣な眼差し。

 

発表がおわれば、懇親会です。かんぱーい。

 

みんなほっとした表情です。

 

おつかれさまでした!

 

そして、パラッパラッパーやストリートファイター2のなりきり2.0をみんなで試します。

(ごめんなさい。事務局が一番楽しんじゃいました。波動拳だしすぎて風引いたのは内緒)

 

そして、結果発表!最優秀賞は・・・なりきり2.0でした!おめでとうございます。

 

そして、審査員の方に講評を…。

とその前に、審査員である河口先生の作ったものの発表タイムです。

今回はPepperにみなさまのプレゼンの様子を動画でとっていただきました。Pepperは追尾できるので、アングルが固定されず、臨場感あふれた映像になっております。・・・がよそ見が多かったりもしました。各作品の総評に関しては、作品紹介の部分で記述しております。

 

そして今回2日間がんばったみんなで集合写真です!ポーズは波動拳と昇竜拳。みんなお疲れ様でした。

 

 

最後に、会場選びや参加者へのお声がけをしてくれた青島さん、宮内さん、河口さん。 ご協力ありがとうございました!

 

イベント関連リンクこちらをみていただくと、イベントの盛り上がりがより伝わるかと思います!

●つぶやきまとめ(togetter)
http://togetter.com/li/879221

●イベン写真(flickr)
https://www.flickr.com/photos/100125183@N08/albums/72157659091880686

●関連ブログ
MA11 ハッカソン予選名古屋レポート/SendGridブログ
Pepper アプリ開発の可能性を皆さんに体感してほしい! MA 同行 全国行脚 – 名古屋編/アルデバラン・アトリエ秋葉原ブログ

蛇足

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今回とてもよかったなーっと思ったのはデータスパイダーの脇野さんの声。
「参加者の人に”こんな風に使いたいんですができますか?” っと質問されて ”こうすればできますよ!” っと回答できたことが嬉しかった!!」

必要だとおもって準備していた機能が、本当に必要とされた時って嬉しいですよね。今回の「イタズラPepper」という作品は、DataSpiderの一部の機能を使うだけではなく、ふるふるの機能を使ってもらえたそうで、とても嬉しそうに語ってくれました。

そして、もう一つ嬉しい声がありました。それは、最優秀賞を獲得した「なりきり2.0」の方の作品を懇親会でみんなで遊んでいたんです。そしたら最後に

「自分の作ったものが、いろんな人にすごい!とか楽しい!って使ってもらってそれだけで今日きてよかったです」

といってくれた言葉。

 

MashupAwardsは自分の作品をドヤ顔して発表する場です。そして、技術的なこだわりを見抜き、ギークな会話ができる人達が集まる場です。作ったからには誰かに使ってもらいたい、喜んでもらいたい。それは誰もが思うことだと思います。

全ての作品がみんなにうけるわけではないけど、発表することで何かのフィードバックはあるはずです。

だから、作った作品があれば、ぜひMashupAwardsに応募してみてください。準決勝の2ndSTAGEでの発表の場は、審査をとおらないと参加できないけれど、各地のプレゼン予選であれば、先着順で誰でも応募できます。
みなさまのご応募まってます!

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