「光と闇」「そして力」「人としての尊厳」「触れたくて震える」「コミュニケーション拒絶」インタラクティブデザインとは?

12月3日(日)にInteractive Design部門賞に応募された作品の展示と、部門賞決勝が開催されました。この部門賞は、「作品に触れた人の心を揺さぶり、クリエイティビティを触発する、アートとテクノロジーが高い次元で融合された体験を提示する作品」を求めました。
そんな部門賞には、163作品が応募されました(迷走していた31作品含む)。その中から23作品を今回展示いただき、決勝には、運営が選んだ5作品+会場投票から5作品の計10作品が選出されました。
(応募状況に関してはこちらのスライドを参照ください。迷走作品が何か?解明されます)


出典:はーたん

それでは、発表された作品をご紹介します。
※MashupAwards2016のInteractiveDesign部門賞はTMCNさんにパートナーとして協力頂いております。

■作品紹介

今回、最優秀賞(部門賞)を受賞し、賞金10万円と、Mashup Battle Final Stageに進出できるシード権を手に入れたのはこのチームです。

<Interactive Design部門賞・授与作品>

■作品:不可視彫像 /チーム:坪倉輝明 
美術鑑賞の常識を覆す “展示物の無い” 展示。
https://hacklog.jp/works/52827
懐中電灯で展示台を照らすと…ないはずの作品が見えます。また、VRゴーグル使うと見えなかった彫刻が見えるように鑑賞できます。そして、何処の会場でも合わせられるツールも作成しています。

最優秀賞、おめでとうございます。

審査員コメント
・設置難易度高いと思ってたが、アプリで解決している部分も素晴らしい
・説明がなくても体験が誰でもわかるし楽しめるというところが素晴らしかった
・美術館で絶対にできない、彫像を破壊すると体験ができてのも超よかった

審査員紹介

今回、Interactive Design部門賞の作品を選出する審査員として、以下3名の方々にお越し頂きました。
・塩澤 豊氏/オートデスク 技術営業本部 部長
・宮下 芳明氏/明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 教授・学科長
・松川 進氏/リクルートホールディングス・UX Sketch主催
※ 写真左から塩澤氏、宮下氏、松川氏

 

 


続いて、今回決勝に勝ち残り、プレゼンテーションをした作品を発表された順番にご紹介します。

■作品名:味憶 /チーム名:xorium 
「味 憶」とはお酒の記憶に触れながらその一杯を味わうことで、深い共感と、唯一無二の感動体験を得られるシステムです。
https://hacklog.jp/works/52829

走馬灯エンジン作品の仲間入り!

審査員コメント
・光が当てられたお酒を観察することが今までなかった。透明度や屈折率などなど新しい体験だった


■作品:失禁体験装置/ チーム:失禁研究会
腹部の圧迫感、温感(内股に水道管を設置してお湯を流したり)などを提示しリアルなおもらし感を再現
https://hacklog.jp/works/52587

今回の進化のポイントは、 直立姿勢での失禁!

審査員コメント
・装置が凄いだけではない。周りから、ヤバイ!という掛け声で没入感が深まる(動画見るとわかるよ)
・失禁という感覚だけでなく社会的羞恥心の追体験という意味づけもコンセプチャルで絶賛に値する


■作品:node hands / チーム:わたけみ
ネットワーク上のやりとりは情報の群衆のように動く.それをハードウェアとディスプレイの中で横断的にビジュアライズした作品
https://hacklog.jp/works/52560 

審査員コメント
・フィルターバブルを想起させられたのが面白かった。完全にアートな世界だった。


■作品:VAIR FIELD / チーム:301
多人数対戦型モバイルVRサバゲーシステム。実はマガジン(銃弾)が本体。
https://hacklog.jp/works/52392 

審査員コメント
・実世界にものを置いて登録する、そのフィールドでヴァーチャル体験する部分、素晴らしい


■作品:GROOVE / チーム:TEAM GROOVE
ダンサーが自らの表現によって自由に外部環境をコントロールできるデバイス。
https://hacklog.jp/works/52199 

審査員コメント
・なぜこのプレゼンをグルーブで操作しなかったのか。笑


■作品:ゴムゴムのシューティング / チーム:腕フェチ
某漫画のように自分の腕がゴムみたいに伸びた感覚になれるVRシューティングゲーム
https://hacklog.jp/works/52148 

審査員コメント
・体験したことがない事を体験して、伸びてるって思えるところが素晴らしい
本当に手がのびてる感覚でした!(手がのびた経験はないけどw)


■作品:腹咀嚼 / チーム:Team Rico
お腹の口で食べ物を食べる体験ができるVR作品。
https://hacklog.jp/works/51990 

審査員コメント
・咀嚼感の違いも体験できるところや、ごっくんまでたどり着いてるところが楽しい
・自分のお腹に口が付いているというのが気持ち悪く、未知の体験を感じた


■作品:I am ☆ Star (アイ アム ア スター) / チーム:TETSUJIN – AUDIO VISUAL 
ロックスターになれる音と光のホウキギター。幾つになっても夢を見ていいんだぜ!(会場投票1位)
https://hacklog.jp/works/51987
ホウキを弾くと柄を握る位置・圧力・傾きの値がMIDIデータに変換され、無線でコンピュータへ送られるとギター音源プログラムと、映像照明プログラムが動きます。

審査員コメント
・人にやったら楽しいよって言える、人の心を鷲掴みにするコンテンツ
・音とか映像だけではなく聴衆も必要かなと思ったのもこの作品があったから


■作品:KENPARIS / チーム:全日本ケンパリス協会 
「ケンケンパ」の動きで、テトリスをしよう!「ケンパケンパケンケンパ!」
https://hacklog.jp/works/51001
今回オーディエンスモード(プレイヤーが画面をみないで、会場のみんなの指示で動くモード)を初披露。会場が一体化しました。

審査員コメント
・オーディエンスモード良かった。一体感やもどかしさなど

 

決勝プレゼンとして発表された作品は以上ですが、他にも展示をたくさんしてくれました。
どの作品も、試してみないとなかなか感じられない作品ばかりで、とてもみんな楽しんでいました。

Tapioca-like Air Particle Interface (TAPI)
ストローを媒介としてタピオカを吸引した際の触覚を与えるデバイス。触覚といえば、タピオカ!!(だよね?)

実は、ショッカソンで作られた作品の中で一番好きな作品でした。

COMET(150キロのボールを投げるマシーン)
マンモスを殺した武器です。投擲モジュールです。 それっぽいセンサーで、ブラシレスジンバルを制御して球を投げます。

生きている動画
紙のアルバムを動かしてみた。メッセージを添えられた写真は、スライドショーのような動画になった。

ヒートガンで作るフルカラーポップコーン
どの家庭にもあるヒートガンで作っちゃいます。 ①ヒートガンでポップコーンを作り、②動画と連携してキャンディーを砕いてポップコーンをカラフルにするというシステムです。

トイレの神様
ノックを自動的に返してくれます。トイレライフを快適にしてくれます。ゆっくりしたいのに突然の外からのノック。あなたはノックを返すために、大事にトイレの時間を奪われてしまいます。

Jobs’ presentation, Michael’s dance
認識技術と筋電素子で実現する「動き」「姿勢」の新しい学び方。着ているだけでジョブズのようなプレゼンや,マイケルのようなダンスができるようになる(日が来るかもしれない

Funny Ball
楽しく遊べる音楽再生型のボールです。モーショントラッキングし、それ応じた音がボールから鳴ります。

モグラMoguMogu
本作品では開発した3つのデバイスによってモグラの感覚が体験できます。

FLEXA
FLEXAは未知の生き物であり、人とロボットの新しいインタラクションの提案です。近づくと逃げていく天邪鬼な子。

ゲーミング水鉄砲
水鉄砲遊びの手軽さはそのままに、勝ち負けのあるゲーム性を持たせ、より楽しめる水鉄砲を作ってみました。

触覚神経衰弱
指で感じる神経衰弱です。「触感神経衰弱」は視覚ではなく触覚で感じる神経衰弱です。

PAINTAR
『PAINTAR』は「AR」で起こったことを実際に 「リアル」で体験できる、今までにない体験ができるプロダクトです。

陣痛共有デバイス「Happy Pain」
出産を控えた女性を取り巻く様々な問題に対するアンチテーゼ。妊婦が陣痛を感じた瞬間、旦那様も一緒に陣痛を感じます。(結構痛かった)

 

 

 

当日のイベントの雰囲気や盛り上がりは、TwitterのつぶやきまとめとFlickrの写真も是非ご覧ください!

・つぶやきまとめ https://togetter.com/li/1177870
・イベント写真 https://www.flickr.com/photos/100125183@N08/albums/72157663289582018

 

皆さん、本当にお疲れ様でした!

最後に、会場「LODGE」を貸してくださったYahoo!JAPANのみなさま、ありがとうございました!

 

蛇足

10917872_810999818947686_4210908168556890190_n

今回は「体験」しないとわからない作品ばかりで、本当に展示ができてよかったです。MAだけだとこれだけちゃんとした展示は厳しかったので、TMCN、そしてYahoo!のみなさまに、本当に感謝です。
特に暗闇ゾーンで展示されていた「I am ☆ Star 」「不可視彫像」などは、MAだけではちゃんとした対応ができなかったな。

私はこの2つがとにかく体験したかった。「I am ☆ Star 」なんてみんなが笑顔になるって、容易に想像できるじゃないですか。この作品は、とにかくみんなに触ってほしい、そして触りたいって思った作品で、実際に試せて嬉しかったです。
でも、FESTAでも展示したいなーっと考えながら展示を見に行ってしまったので、十分に作品を楽しめなかったのが個人的にとっても後悔。自分がやっている姿が鏡とかで見れたらすっごくいいのになーって思いました。
FESTAにはきてくれないだろうなー…。(環境を準備できなそうだしなー)みんなに触って欲しいなー。そして、今度は純粋に楽しみたいなー。

私の中のMashupAwardsらしい作品とは、作りたいものを作った!という作品。
その意味で、この作品はまなみん賞の最有力候補です。(まだ最終決定はしてませんが)
※MashupAwardsでは勝手に賞を授与する「個人賞」というものも応募しております
※たぶんきっと、FESTA後の打ち上げのイベントページで募集すると思います

 

 

 

<MashupAwardsイベント情報 >
以下のコミュニティページ・アカウントにて優先的に公開していますので、是非ご登録をお願いします。
FBグループに関しては、Awardsの選考連絡、先行・限定情報なども投稿しているよ。

Compassコミュニティ https://mashupawards.connpass.com/
Facebookグループ https://www.facebook.com/groups/382075595204788/MashupAwards
Twitter https://twitter.com/mashupaward

 

関連する記事