MashupAwards12にむけた最初(?)のアイデアソンが、8月9日(火)に東京・銀座にて行われました。その名も「Mashup Ideathon:感情系API特集〜 テキスト解析、音声感情認識〜」。
スマートメディカル株式会社の音声感情解析技術「Empath API」と、メタデータ株式会社のテキスト解析技術「感情解析API・高精度ネガポジAPI」を使ったアイデアについて使ったアイデアについて妄想していただきました。
・empath(スマートメディカル株式会社)
音声の物理的特徴量解析から感情を測定します。APIのURLに対して、音声ファイル(WAV)を送るだけで、平常、喜び、怒り、悲しみ、元気度の5つの感情パラメータを取得できます。4万人ほどの音声データから感情の傾向を解析し、数値に変換。サービスでは色に変換をして提供しています。
導入事例としては、コールセンターでオペレータのフォローとして採用されたり、ロボティクス分野では子どもの感情表現をロボットと組み合わせて利用したりしています。
・感情解析API /高精度ネガポジAPI(メタデータ株式会社)
感情解析APIは、日本語の文章を受け取るとその文章の感情を「好ましい‐嫌い」「嬉しい‐悲しい」「怒り‐悲しみ」の3つの軸で7段階でその度合いを総合評価するAPIです。
高精度ネガポジAPIは、7段階のネガポジ属性[exellent(素晴らしい), very good(非常に良い), good(良い), neutral(中立), no good(良くない), bad(悪い), very bad(非常に悪い)]を、数万以上の形容表現・価値判断表現類に付与し、601段階(-3.00から+3.00) のネガポジ判定を精密に積算し記事単位で判定するAPIです。
これらのAPIを使ってどんなアイデアが考えられたでしょうか?
■アイデア紹介
今回のアイデアソンは、週末に見たもの触ったものを書き出し、その中から2つのキーワードを選び、選んだキーワードとAPIを掛けあわせたアイデアという条件で考えていただきました。
まずはベストアイデア賞からの紹介です。ベストアイデア賞は、会場のみなさまからの投票で決定しました。
<ベストアイデア賞>
⑥チーム名:たたかうカッパ / サービス名:快眠
└キーワード:シェラフ×シェラフ
会社で健やかに眠れるシェラフ。シゴト中は基本眠い。寝言をempathを使って解析します。不安そうな内容が出てきたらゆらしたり、音楽を鳴らしたり、ギュッと締め付けるなどしてあやしてくれます。お値段はズバリ、248,000円!
ベストアイデア賞おめでとうございます!(今回賞品がなくてごめんなさい)
参加しているみなさまの、「仕事中に寝たい!」という欲望を感じましたw。
今回は他にも8つのアイデアが発表されました。
そして、各企業の方が独断と偏見で決定する、企業賞もありましたよ。
①チーム名:プリンスホテル / サービス名:あの車両は「トラ」と「巨人進撃予報)
└キーワード:電車×ホテル
野球で応援にいった時、(巨人ファンなら)虎の車両には乗りたくないですよね?ひいきのチームファンが乗った車両に案内してくれるサービス。empathAPIを活用して、勝ち負けによって感情を判定し教えてくれます。
そしてもう一つの使い方は、巨人進撃予報。巨人の大群が来ることがわかる駅員向けツールです。
②チーム名:カラッと/サービス名:滑らない結婚式
└キーワード:結婚式×スマホ
感情解析APIを活用して、すべらない結婚式をプロデュース。事前にスピーチする原稿をAPIにアップ。喜怒哀楽が入った素晴らしい文章と比較して、修正、赤ペンをいれてくれます。
会話logをとり、感情解析をし、髪型の良し悪しを会話のトーンから判断。集積したデータを元に、どれだけ客の要望を叶えたかがlogとして残り、傾向もわかり、再来店にもつなげます。また、リアルな口コミデータとしても扱えます。
(シャワーは言葉の温度感ということで。)
⑦チーム名:カプセルホテル /サービス名:列マッチ
└キーワード:カプセルホテル×行列
行列で並んでいる時間を楽しい時間に。行列でマッチングするサービス。行列に並んでいるとアプリでグループ化。お題がでてきたものに回答していると、嗜好性をあわせてマッチングします。
こちらのチームはメタデータ賞をゲットしました。
⑧チーム名:バランバラン /サービス名:チャリーン
└キーワード:自転車×扇風機
自転車を乗る時のつぶやきを感情解析してくれて、自転車がどんどん感情にフィットした形態になっていきます。
⑨チーム名:あられちゃん /サービス名:ポジティブうんち
└キーワード:犬のうんち×ロボット
うんちはネガティブなWordだから、子どもはなかなか恥ずかしくて学校ではできません。「うんちきたなーい」と小学生が言うのであれば、これを感知して、すべてポジティブにかえしてくれる「うんちロボット」。喜怒哀楽でひかります。喜びの黄色いウンチにしよう!
我慢はよくないって事を早くから理解させることもできます。
発表されたアイデアは以上です。
■イベント風景
オープニング
MashupAwardsは日本最大級のアプリ開発コンテスト。ビジネスコンテストではないので、マネタイズは考えなくてOKです。
賞の数が多いのが特徴で、応募すれば何かもらえるかもしれないので、作りたいものを作って応募してください。
現在MashupAwards12の企画概要を固めているところなので、まだ内容をお伝え出来ませんが、イベントだけ先走って実施しています。
MA12はいつもよりも若干遅いスケジュールになっていて、9月頃に企画内容を発表予定です。
そして、今回のイベントは、MA12で提供いただく予定の感情系APIを使ってアイデアを考えるアイデアソンです。
インプットタイム(API説明)
続いては本日のアイデアソンのテーマとなるAPI素材についての説明です。
今回は、MashupAwards初参戦となるスマートメディカル社の音声感情解析技術「Empath API」と、MashupAwardsに古くから参加していただいているメタデータ株式会社のテキスト解析技術「感情解析API・高精度ネガポジAPI」の2社のAPI説明になります。
説明を聞きながら、気になるワードはポストイットに書き出していきます。
30年間自然言語処理のAIをやっている野村さんのプレゼンは独特でしたねw。
アイデアソン
インプットタイムがおわったら早速アイデアソンです。
まずは説明を聞きながら書きだしたキーワードをチームのみんなでシェアし、先ほど説明があったAPIの理解をさらに深めます。
次に、週末に見たモノ、触ったものをポストイットに書きだしていき、ランダムに2枚だけ選びます。
選ばれた2つのキーワードとAPIを組み合わせて、アイデアを考えてみてね!
ビールとピザを食べながら、ワイワイと考えていくよ!
そして9つのアイデアの発表です。
ベストアイデア賞は相互投票できめるのでみなさま真剣に聞いてますよ。
発表が終わったらみんなに投票してもらい、即時開票です。
結構接戦でしたが、最後に追い上げをみせ、ベストアイデア賞は「たたかうかっぱ」チームに決定です!
おめでとうとございます!(でも賞品なくてすいません)
蛇足
MashupAawrds12がとうとうはじまりましたね。まだ正式なリリースはされておりませんが、現在がんばって企画中です。
今回のアイデアソンでも説明のあったスマートメディカル社さんなど、初参戦の会社さんもいくつかあります。
そして、メタデータ社さんなど、古くから参加されている会社さんも新しいAPIを追加してくれる予定だったりします。
今年の新しいAPIの傾向は「bot系」でしょうか。発表を楽しみにまっていてくださいね!
次回はチャットボットのハンズオンイベントありますよ!
→8/22(月):Mashup Handson(ハンズオン) 〜チャットボットAPI ユーザーローカル編〜
そして、今年も全国各地でイベントを開催予定です。
いくつか既に告知されているものもありますので、過去に参加された方も、一度も参加したことがない方も、まずはイベントに参加し、MashupAwardsの雰囲気を感じていただければと思います。
いまから、どんな技術の無駄遣いが見られるのか楽しみですw。