BB-8がさるぼぼに、Sotaがダンディバーテンダーに、Pepperがオカンに、スマホがロボットに変身し、いろんなロボットが共演!でも、便座担当という役割が衝撃的だったハッカソン

9/3-4(土-日)に大垣で行われた「大垣ロボットハッカソン -ロボットアプリ・ロボット開発」のテーマは、「ロボットと人工知能でちょっと未来のコミュニケーションを開発しよう」。

公益財団法人ソフトピジャパン日本総合ビジネス専門学校とMashupAwardsとの共催で行われました。

MashupAwardsが共催にはいっているということは、ハッカソンの最優秀賞の副賞はもちろん2ndSTAGE(準決勝)への権利です。

1チーム1ロボットとすると、ロボットがあまるかなー…と思いきや、1チームで4体のロボットをHackしようとするチームが現れ、ロボットが足りない事態に!

希望のロボットが手に入らなかったので、自分たちでロボットを作り出すチームもちらほら現れ、結果いろんな作品が生まれました。

それでは、今回のハッカソンで作られた作品を、最優秀作品から紹介していきたいと思います。

■発表作品

 

まずは最優秀作品からご紹介です。

<最優秀賞>

⑥作品名:BarSota

Sotaがバーテンダーとなり雑談したり、あなたにあった音楽チョイスします

hacklog.jp/works/48205

席に座るとSotaがお話の相手をしてくれます。
男女を見分け話題を変えたり、年齢を判断して青春時代に流行っていた曲を選んでくれたりします。
ドコモの雑談APIでの会話は丁寧すぎたので、語尾を「だぜ」にするなど、ダンディ辞書をDataSpiderに搭載しダンディな会話を実現。

↓最初の接客のデモ

 

最優秀賞おめでとうございます!こちらの作品はDataSpider賞も獲得しました。

 

 


 

 

今回は、最優秀賞だけでなく、審査員特別賞という作品が2つ選ばれました。

 

<審査員特別賞>

④作品名:トイレの神様

人間の代わりにロボットが個室のひと時を見守ってくれるシステム

hacklog.jp/works/48197

トイレの中にロボット配置することで,家族の見守り(こどものトイレトレーニング)や悩み事の相談にのってくれます。また、トイレの時刻や回数を記録して健康管理をしたり、トイレでの「紙がない」などの近況時の対応も。
トイレでの直接的な会話はプライベートなので他の人にはわからないですが、ロボットと連動しているランプで、その人の現在の状況がさりげなくまわりに伝わったりします。

↓トイレに入ったら「紙がない!」のデモ

審査員特別賞おめでとうございます。副賞は、東京にいったら大沢さんがおごってくれるそうです。

Pepperへ外部から情報をインプットし、またランプへ情報を送るというロボットと外部情報との連動させた技術面、隠す所(具体的な相談内容)と見せる所(ランプの色で状況通知)のサービスバランスなど、とてもよく出来ていたと思います。

 

 


 

⑨作品名:あいぼっと

スマートフォンをアタッチメントをつけることでロボットに

hacklog.jp/works/48208

あなたのスマートフォンが雑談はもちろん、あなたのTwitterのタイムラインを解析して、何が好きか嫌いかを理解し、あなたの代わりに答えてくれます。

↓あいぼっとが、好きか嫌いかを教えてくれるデモ

 

審査員特別賞、おめでとうございます!

使いたかったロボットが手に入らなかったから3Dプリンタなども利用して自作!とてもかわいらしいロボットでした。

 

今回の最優秀賞と審査員特別賞は、以下の項目を基準として審査いただきました。

①アイデア:独自性、新規性、優れた着眼点、発展可能性

②完成度:期間中の努力が作品に反映されているか

③デザイン:芸術性、優れた表現技法

 

今回審査いただいた審査員のみなさまです。

・北構 武憲氏/ロボットスタート株式会社取締役

・大沢 香織氏/株式会社トーキョーストーム 代表取締役

・マツモトサトシ氏/株式会社Misoca 取締役 / Co-Founder

 


 

惜しくも最優秀賞、特別賞は逃しましたが、他にも素敵な作品がたくさんありました。

各企業の独断と偏見で決定する「企業賞」を獲得した作品もあります。

 

①作品名:Mendoi

面倒くさいダイエットを代行してくれるロボットです。

hacklog.jp/works/48193

DataSpiderのタイムスケジューラに事前に登録されたスケジュールにエクササイズを促します。

「やりたくない」というとロボットが代行してエクササイズ(腹筋やダンスなど)をしてくれます。
エクササイズの記録がTwitterでつぶやかれたり、kintoneでグラフ表示も!


↓石井さんのかわりに足をあげるエクササイズ(1日目)

↓2日目はこんなハッピーなダンスもしちゃうよ。(プレゼンでも動いていたけどより見やすい動画で!)

「ロボットが代わりにダイエットしても痩せられないよね(意味ないよね)?」的作品ですが、全然いいんです!このチームはハッカソンを一番楽しんでいたように思えます。NAOの振付は夜通しみんなで踊りながら考えたそうです。

 

 


 

②作品名:にぎやか会議

無言の困った会議になったら、PepperとSotaが会議のテーマに沿っておしゃべりをし始めます

hacklog.jp/works/48194

会議のテーマを音声で設定し、会議が無言になったらロボット同士が話しはじめます。一定時間話したらとまり、無言が続いたらまた話し始めます。

↓ロボット同士の会話(噛み合ってないけど…)

会議でのロボット利用はよく「議事録」として使われがちですが、それを振りきって、「雑談から話が発展することもある。」という仮説のもと、音声認識からの解析という難しいことはせず、勝手にロボットに会話させるというアイデアは新しい!

MAは実用性を求めません!ありふれたアイデアよりも、全然良かったと思います。

新しい技術「NOBY API」へのチャレンジも良かったです!

 

 


 

③作品名:たびット / チーム名:宮田ジム

ロボットがヒッチハイクをし人の力を借りて日本一周を狙う

hacklog.jp/works/48195

ロボットが自律して旅をする。特にサポートはしません。 ロボットが行き先だけを伝え、 目的地で写真をツイート(おねだりする)したり、、ドライバーとの会話を楽しみます。

結果、ドライブレコーダーのようになったそうです。

こちらのチームもロボットを自作しようとされていましたが、「見せる形」にまではできなかったよう…(残念)。

 

 


 

 

⑤作品名:しりとりエンタメロボブラザーズ(仮)

ロボたちが「しりとり」します

hacklog.jp/works/48201

ロボット同士でしりとり。しりとりは順番がわからないといけないので、スフィロ(BB-8)がゴロゴロ動き順番、順番のロボットにぶつかって教えます。

Pepperの足のセンサーはBB-8がぶつかるだけでは反応せず、Sotaも足にセンサーはなく、NAOでチャレンジ!の予定が、NAOを踊らせてプレゼン時間終了。

↓デモは無理だったけど、NAOの動きはここまでがんばってみたよ

スフィロでは理想の形で実装きなかったのであれば、手動で順番をわからせる形でもよかったので、「目指したサービス」のデモをして欲しかったです。

 

 


 

⑦作品名:ぼぼっとナビ/チーム名:市川電産

スフィロとSOTAが、観光案内所に変わり、現地のコンシェルジュ、現場案内人となります

hacklog.jp/works/48206

写真、地図、会話で旅行客とのコミュニケーションと旅行の楽しみを増進。年齢や性別、twitterの呟き数や、岐阜マニアの個人情報を集結し、人に合わせた旅路を提案し、スフィロが地図上で経路を案内します。

スフィロはどの観光地がどの方向(8方向)のどのぐらいの距離にあるのか事前にインプットさせ、自走で経路を案内。

↓デモではBB-8の首の向きが悪かったため、うまく動かなかったけど、うまく動いた時のデモ

 


 

⑧作品名:OKAN/チーム名:Carnation

Googleカレンダーにある自分の予定と必要な持ち物から出発当日に確認してくれるロボット

hacklog.jp/works/48207

必要もないのに忘れ物してないか心配そうに聞いてくる、少しおせっかいなオカンという存在をpepperで再現。GoogleカレンダーAPIから必要な持ち物を所得し、それをkintoneに蓄積していきます。

↓ちりがみもった?のデモ

 

こちらの作品は、サイボウズ賞とつっきー賞を獲得しました。おめでとうございます。

 

 

発表された作品は以上です!

 

■イベント風景

ロボットハッカソン!ということで、たくさんのロボットが集合してくれました。

持ち込みも含めると…なんと総勢17体!?

(Boccoが4体、Sotaが4体、Naoが2体、BB-8が2体、Pepperが4体、PLEN2が1体)

 

 

<インプットタイム>

まずは、ヴイストンの歳森さんからはSotaとVstoneMagicの説明です。

Sotaは、VstoneMagic(win用)というGUI形式で行うプログラミングソフトを使って、開発や動作を登録できます。音声合成、音声認識機能もあります。
利用例としては、受付、案内、商品紹介、プレゼン、翻訳、アンケートなどに使われているそうです。

 

次は、スマートロボティクスの河田さんから、NAOとPepperの説明です。

NAOはPepperと同じNAOqi OSによって制御。 アプリ開発ツールとして「Choregraphe」を使って簡単にロボットを制御でき、Python/C++でAPIに直接アクセスできます。

↓ChoregrapheでNAOを立たせて座らせるというデモ

↓実際にNAOがどう動くか。

 

ロボットのハッカソンは、ロボットの中で完結しがちです。ただ、他サービスのAPIと組み合わせることで、ロボットの外にデータをためたり、つなげたりして、ロボットの新しい可能性もあるかもしれないですよね?

今回は「ロボットとの可能性を見たい!」ということで、kintoneやDataSpiderもサポートにきてくれました。

 

kintone(サイボーズ)

ドラッグ&ドロップでデータベースを設計できるので、プログラム経験がない方でも簡単にWebアプリケーションを作成できます。さらにREST APIによる拡張で様々なサービスと連携できるプラットフォームとしても活用できます。
ハッカソンにおけるkintoneの使いどころやPepperと連携するサンプルを掲載しているページの紹介も。

 

DataSpider(アプレッソ)

DataSpiderは異なるシステムのDataやアプリケーション、APIをノンコーディングで簡単に「つないで自由に加工してサービスをつくる」Software。連携部分の実装を効率化させることでより多くの特徴的なAPIを利用することができます。GUIツールで、クラウドからビッグデータまでつなげちゃいます。

MA11の名古屋ハッカソンでは、ロボットを外部アプリケーションとつなげる時に大活躍しました!

脇野さんおすすめの機能は「ThunderBus」。 ローカルエリアネットワーク内にあるAPIをクラウド側からCallすることができます。

 

サポートの方はいらっしゃいませんが、他にもBocco、PLANE2、BB-8というロボットやMESHもあります!

 

説明がおわったらお触りタイム&休憩です。この間により理解を深めてください。

 

<チームビルディング>

インプットが終わったら、具体的に今回のハッカソンで開発するサービスを考えていきます。

一人ブレストをした後、周りの人のアイデアとMashupしたりして、アイデアをふくらませていきます。

 

いろんな人と情報交換した後、これだ!とおもうアイデアをアイデアシートに清書。

いいアイデアにはみんなで「☆」をつけていきます。と同時に、付箋で無責任にアドバイスも残します。

 

そして、トップアイデア5つをみなさまに発表!

 

ただ、トップアイデアは、発表できるPRタイムをもてるぐらいで、実はあまり意味ありませんw。
MashupAwardsは「作りたいものを作る!」を応援するコンセプトなので、チーム数は制限なし。

ハッカソンにおいて2日間一緒に過ごす仲間はとっても大切なので、妥協せず、自分の作りたいものを一緒に作ってくれる仲間を見つけましょう!(いなかったらぼっちソン!)

 

 

<アイデアソン>

チームがきまったら、ランチを食べながら、今回のハッカソンで作るサービスについて考えていきます。

 

14時に今回のハッカソンで作るもののアイデアを発表。

 

 

<ハッキングタイム>

発表が終わればあとはもくもくとハッキングタイムです。

 

サポートの方たちに質問もはいります。

 

夜も更けてきました。ソフトピアジャパンは宿泊施設もあるので、数台のロボットはそのまま宿泊スペースにもっていき、夜通しHackが続きました。

 

・・・が置いて行かればロボットは寂しそう。

 

2日目!まずはラジオ体操から!座ったままできるエクササイズ!

 

そしてもくもくは続きます。お昼ごはんも食べながらハッキング!

 

残り時間もあと少し。

 

ロボットたちも衣装をまといはじめます。

 

そしてハッキング時間終了!!発表までは水まんじゅうをたべてリラックス。

 

<プレゼン>

そして早速プレゼンです。審査員の厳しい質問も入りながら、プレゼンは続きます。

 

 

<懇親会+touch&try>

発表が終わったら懇親会!岐阜らしく鮎がでてきた!

 

touch&tryでは、発表した作品を試させてもらいました。トイレの神様は、昨年のファイナルステージの他の作品で使われていた技術(フォトリフレクタ)を急遽思いついて、座っているかどうかの判定の技術に実装したとのこと。

 

 

 

結果発表>

そして、最優秀賞、企業賞などの結果発表です。急遽、審査員特別賞や個人賞もありましたね。

 

最後はみんなで記念撮影。お疲れ様でした!


▶イベント関連リンク


こちらをみていただくと、イベントの盛り上がりがより伝わるかと思います!
・つぶやきまとめ http://togetter.com/li/1020518
・イベント写真 https://www.flickr.com/photos/100125183@N08/sets/72157673377367895

・関連ブログ
大垣ロボットハッカソン -ロボットアプリ・ロボット開発- by Mashup Awards 2016/Let’s ロボット

蛇足

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(@Rin2tree)

 

今回のハッカソンでとっても微笑ましかったのが、「OKAN」チームとDataSpiderのつっきーとの関係。サポートというよりもほぼチームの一員。つっきー賞というものもつくっちゃいましたね。

サポート企業と一緒に二人三脚で作品を作り上げるのもMashupAwardsハッカソンのいいところです。

過去には、企業に応援してもらって、特別なAPIを用意してもらったチームもいます。

昨年の名古屋のハッカソンは、Y!の山本さんが鳩時計チームのほぼ一員だった記憶がありますw。

 

こんな風に、参加者と一緒になって「いい作品を創ろう!」ってサポートしてくれるAPI企業のみなさまには本当に感謝です。

MashupAwardsイベント情報

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