スポーツの捉え方の範囲が広く、MashupAwardsらしいアイデア満載となったハッカソン
トイレで筋トレ、フェンシング×乳首アテゲーム、手を使わない卓球などなど
3連休にはこだて未来大学にて行われたハッカソン予選。テーマは「IoTで未来スポーツの秋・食欲の秋をHackしよう!」。通常の「スポーツ」という枠にとらわれない発想がたくさんでて、とてもMashupAwardsらしいものとなりました。
今回の最優秀チームは、2ndSTAGE(準決勝)に進出となります。100万円まであと2つという近道を手に入れたチームはどのチームなのか?
■発表作品
100万円まであと2つという近道を手に入れたチームはこちら!
<最優秀賞>
①サービス名:次世代型缶(?)蹴り
心拍センサやロボットを用いて新しい次世代型缶蹴り
http://hacklog.jp/works/48549
缶蹴りをもとに考えられたゲームですが、缶を蹴るのではなく、ボール(sphero)を捕まえるというゲーム。鬼以外のプレイヤーが腕時計型の心拍センサMIOを身につけ、さらにiPhoneを所持します。 心拍数が上がるとボールが動き出し捕まえづらくなるとともに、iPhoneの音がなり鬼に見つかります。
心拍数があがってボールが逃げるデモがこちら↓
【ハッカソン@函館】#MA_2016
1チーム目
スポーツデモ pic.twitter.com/aYmPdkGDXL— MashupAwards@11/21〆切 (@mashupaward) 2016年10月10日
ゲーム性についてはツッコミどころ満載でしたが、やりたいことをちゃんと実装できていたことが評価され、最優秀賞となりました。
こちらはドコモ賞もゲットです。おめでとうございます。
伝えたいことを伝えきれていない部分が多かったので、2ndSTAGEでは作品をブラッシュアップするとともに、プレゼンに関しても練習が必要かもしれませんね。
・審査員
今回の最優秀賞は、以下の項目を基準として審査いただきました。
①アイデア:独自性、新規性、優れた着眼点、発展可能性
②完成度:2日間の努力が反映されているか
③デザイン:芸術性、優れた表現技法
審査いただいた審査員のお二人です。
・塚田 浩二氏/公立はこだて未来大学准教授
・上月 貴博氏/ソニーPCL株式会社 クリエイティブディレクター
惜しくも最優秀賞は逃しましたが、他にも素敵な作品がたくさんありました。スポーツの概念を大きく捉えたところは、さすが頭の柔らかい学生ならではです。各企業の独断と偏見で決定する「企業賞」を獲得した作品もあります。
②サービス名:〇〇当て(カジュアル)フェンシング
乳首当てゲームにゲームにフェンシングの要素を加えた新感覚スポーツ
http://hacklog.jp/works/48554
乳首を触るゲームをバーチャルで再現し、フェンシングのように触るとMESHが光ります。
リープモーションによって攻める側の動きを、キネクトで守備の動きを追います。触った判定がされると、Gmailが送られ、それをトリガーにMESHが光ります。
乳首をあてるデモがこちら↓
【ハッカソン@函館】#MA_2016
2チーム目
乳首を当てるデモ pic.twitter.com/vjXSDDONnk— MashupAwards@11/21〆切 (@mashupaward) 2016年10月10日
やはり、光るだけではなく触感はほしい所。バージョンアップに期待です。外からみてると手つきがみんな怪しくて思わず笑ってしまう作品でした。
③サービス名:エクストリームトイレ
トイレで用を足しながら気軽にダイエットができるIoTサービス
http://hacklog.jp/works/48555
ダイエットはさぼることができますが、トイレはサボれません。トイレでダイエットすることでサボれなくするサービスです。
1.空気イスで下半身を鍛えます:便器に専用の便座を取り付け、座ると電気が流れます。
2.つま先立ちで下半身を鍛えます:wii ボードで検出
3.笑顔で用を足しましょう:HVCで笑顔検出
デモは電池切れで電流流れず…orz
審査員からは、「座ると電流が流れるよりも、ダイエットできていない罰として電流が流れるなどのほうがダイエットとして頑張れるかも?」というアドバイスが。
アイデアも面白く、技術的には色々とチャレンジしていたので、ちゃんとデモができていれば…というもったいない作品。出来ているところだけに落とし込み、作品をシャープにして発表し、やりたかったことはおまけ的にするとよかったですね。
是非完成させて応募し、リベンジしてほしいです。
④サービス名:ふるなび
テニスラケットをふってレストラン検索
http://hacklog.jp/works/48556
ラケットをふってボールの当たった強さや位置により、独自のアルゴリズムでレストラン検索。また、オートデスクさんのAPIを使って店内のCADを表示します。
独自のアルゴリズムは、ラケットを8つの方角にわけ、上なら北、下なら南の店が検索され、強度は距離と連動しているとのこと。ボールの回転数が多ければ回転寿司が推薦されるそうです。
ラケットを振ってレストラン検索がされるデモはこちら↓
【ハッカソン@函館】#MA_2016
4チーム目
デモ pic.twitter.com/ryq2n76Ft2— MashupAwards@11/21〆切 (@mashupaward) 2016年10月10日
こちらはぐるなび賞をゲットしました!(お食事券2万円分!)
テニスプレイをすると、そのプレイにあわせお店が決まるというのは、技術的には単純な組み合わせかもしれませんが、アイデアとしてはとても面白く、うまくMashupさせているところがMAらしく、個人的にはとても好きな作品です。
⑤サービス名:ノーハンド・ピンポン
地面を蹴ったときの振動で球を打ち返す新感覚の卓球
http://hacklog.jp/works/48558
スニーカーにスマートテニスセンサーをつけ、足を使って卓球をするサービス。Unity画像も作りましたが、サービスとして組み込みはできず…orz。自分の得意なスポーツ(サッカー)で戦えたら面白いと思いついたアイデア。
球を打ち返すデモはこちら…でしたが、デモにはならずorz↓
【ハッカソン@函館】#MA_2016
5チーム目
卓球を打ち返すデモ pic.twitter.com/cG1a1BjAeO— MashupAwards@11/21〆切 (@mashupaward) 2016年10月10日
審査員の塚田さんからは、「テニス(手+ラケット)とサッカー(足)で戦えても面白い」とのアドバイスが。アイデアはとても評価されていましたが、デモができなかったのがハッカソンとして痛かったですね。
こちらのチームはアイデアを実現するためにいろんな壁にぶつかってしまい、つなげることができませんでしたが、是非継続して開発を続け、応募してほしいとおもった作品です。
発表された作品は以上です!
■イベント風景
大学で開催ということもあり、参加者の9割が学生!昨年参加してくれた小学生は、中学生に成長し、伴野さんの伸長を抜かしていたとかいないとか?
<イントロダクション>
今回のハッカソンは、MashupAwards2016のハッカソン予選の一つです。最優秀賞に選ばれると、準決勝である2ndSTAGEに進出することになり、あと2つ勝ち上がると100万円ゲットとなります。
まずはアイスブレイク。最近体験した食べ物やスポーツを絵で書いて、テーブル内であてあいます。
<インプット>
続いては、今回のハッカソンでサポートいただけるみなさまから、各APIの説明になります。
・Autodesk Forge(オートデスク株式会社):Autodesk Forge は、デザインに関わるファイルデータを、ブラウザベースでアクセスできるクラウドサービス。例えば、複数の画像データを3Dのデータにすることも可能です。
・ぐるなびAPI(株式会社ぐるなび):レストラン検索API、多言語版レストラン検索API、口コミ応援APIの3種類のAPIを提供。例えば、スポーツ観戦ができるレストランなども検索できます。
・Smart Tennis Sensor(SONY):テニスラケットでボールを打った時のスイングの種類、スイングスピード、ボールスピード、ボールスピン、ボールの当たった位置などのショットデータを簡単に取得できます。
ハッカソン中に実際に試させていただきました。こんな感じでわかります。
【ハッカソン@函館】#MA_2016
スマートテニスセンサー試してみたよ。 pic.twitter.com/NXPA50gLRz— MashupAwards@11/21〆切 (@mashupaward) 2016年10月10日
・デバイスコネクトAPI(NTTドコモ):スマートフォンアプリやWebブラウザからの様々なIoT機器利用を実現するフレームワーク。様々なデバイスを持ってきていますので、是非使ってください。
技術メンターの箭子さん(リクルートホールディングス MTL所属):ハッカソン中、技術的に分からない点などありましたら聞きにきてください。
一通りの説明が終わったら、Q&A+お触りタイムです。
わからなかった点を質問したり、デバイスを実際に触ったり。
<アイデアソン+チームビルディング>
ここからはアイデアを考え、考えたアイデアをもとにチームビルディングをしていきます。
今回の一番のもてアイデアは「エクストリーム帰宅部」。帰宅することをスポーツと定義!
とはいえ、もてるアイデアと実際に作るアイデアは違います。アイデアをもとに同じような興味をもった人をナンパし、チームを作っていきます。
チームができたらそこから、さらにアイデアをブラッシュアップ。
余ったチキンバーガー争奪戦じゃんけん!(学生よく食べるなー)
<ハッキングタイム>
アイデアが決まれば、あとはもくもくと作業です。
企業の方のサポート。新しい技術にみなさん果敢にチャレンジしています!
全般的な技術の質問もたえません。技術メンターの箭子さんへの質問はひっきりなし。
ハッカソン会場の外ではみらい祭(学祭)が開催中。ダースベイダーが歩いていたり、こんな狂気に満ちたキャラ(ずーしーほっきー)も歩いていました。
作業は遅くまで続きます。最後に進捗状況を共有したら、1日目終了です。
そして、2日目!今日は朝から青い空!そびえたつレッドブルタワー。
2日目はいろいろと小物もはいっています。電流ビリビリくるいたずらグッズのペン。結構な衝撃みたいです。(これを改造して便器にビリビリ電流流します)
2日目のランチはハセガワストアの焼き鳥弁当(でも豚肉なんですよ)
今日は朝から晴れているので、テニスセットを外に持ってきました。(遊んでいるわけではなく検証中なんですよー)
そしてついに成果発表の時間です。見学者もきて、緊張してきますね。
発表が終われば、touch&try。みんなで発表された作品を実際に試してみます。
touch&tryで、いくつか動いている様子を撮影。
・ふるなび:実際にテニスボールをうち、iPhone画面検索を撮影させてもらいました。
【ハッカソン@函館】#MA_2016
テニスするとぐるなび検索 pic.twitter.com/Wyedtq9v3V
— MashupAwards@11/21〆切 (@mashupaward) 2016年10月10日
・トイレ:つま先立ちの検出がどんな風に検出されているのか。(下の値が低くなってるのわかるかな?)
【ハッカソン@函館】#MA_2016
つま先だち検出 pic.twitter.com/11Svbbls28— MashupAwards@11/21〆切 (@mashupaward) 2016年10月10日
そんなこんなでわいわいとしていたら、ピザが届いたので懇親会スタートです!!かんぱーい。
ピザもなくなってきたので、ついに結果発表の時間です。
最優秀賞は「次世代型缶蹴り!」でした!2ndSTAGE進出おめでとうございます。
今回のハッカソンで負けてもオンライン審査や部門賞などまだまだ勝ち上がる道は残っています。MashupAwardsの本戦はハッカソンとは別物です。なので、是非今回の作品をブラッシュアップさせ、短期決戦のハッカソンではないモノづくりにもチャレンジしていただきたいです。
最後に、ハッカソン開催にご協力いただいた、はこだて未来大学の塚田さん、沖さん、Code for Hakodateのみなさま、ありがとうございました。
▶イベント関連リンク
こちらをみていただくと、イベントの盛り上がりがより伝わるかと思います!
・つぶやきまとめ http://togetter.com/li/1035231
・イベント写真 https://www.flickr.com/photos/100125183@N08/albums/72157673733025911
蛇足
どの発表も内容を盛り込みすぎた感がありましたね。やりたいことの説明はシンプルにし、+αはおまけの機能として説明すると、印象もまた変わったかもしれませんね。
MashupAwardsは、難しい技術にチャレンジしなくても、Mashupさせることで違う見せ方をするアイデアも評価されます。
テニスプレイをすると、そのプレイにあわせお店が決まるというのは、技術的には単純な組み合わせかもしれませんが、APIをうまくMashupさせたMAらしい作品で個人的にとても好きな作品です。
違う見せ方、使い方という点では、「ノーハンド・ピンポン」のアイデアもとても良かったと思います。