審査員全員が急遽賞を出さざるを得なかった、笑いと完成度の高い作品に囲まれたIoT部門賞
12月9日(土)にInternet ob Awesome Things部門に応募された作品の部門賞決勝が開催されました。この部門賞は、「イケてるIoT作品」を求めました。
そんな部門賞には、過去最高の128作品が応募されました。その中からオンライン審査により選出された9作品と、第3回 伊那市 LoRaWAN ハッカソンにて、MA特別賞を受賞した作品の計10作品にて当日は決勝審査会が開催されました。
それでは、発表された作品をご紹介します。
※MashupAwards2017のInternet of Awesome Things部門賞はIoTLTさんにパートナーとして協力頂いております。
■作品紹介
今回、最優秀賞(部門賞)を受賞し、賞金10万円と、Mashup Battle Final Stageに進出できるシード権を手に入れたのはこのチームです。
<Internet of Awesome Things部門賞・授与作品>
■作品:人力で仮想通貨をマイニングする装置 〜Garimpo〜/チーム:tnayuki
装置を起動するとWiFiに接続してモナコインの採掘を開始し、液晶に採掘した仮想通貨の量(単位はミリモナコイン)と処理速度(ハッシュレート)を表示。
https://hacklog.jp/works/51849
手回し充電機を回すと起動し、1時間ほど連続で回すとだいたい0.002円ぐらいの仮想通貨を採掘することができるとのこと。
本人は仮想通貨の価値は何が担保するのか?という疑問を投げかけるメディアアートとの説明でしたが、会場は大爆笑、のデモ。
【IoAT部門賞決勝】#MA_2017 #IoTLT
⑦作品:人力で仮想通貨をマイニングする装置 〜Garimpo〜/チーム:tnayuki
採掘を手回しするデモ。すげえ! pic.twitter.com/BBG3B2Ps6G— MashupAwards@決勝は12/16 (@mashupaward) 2017年12月9日
最優秀賞、おめでとうございます。
審査員紹介
今回、Internet of Things部門賞の作品を選出する審査員として、以下4名の方々にお越し頂きました。
※写真左から
・矢満田 敏之 氏 / 養老乃瀧株式会社 代表取締役社長
・増木 大己 氏 / MAMORIO株式会社 代表取締役社長
・小暮 敦彦 氏 / IoT ALGYAN理事長
・菅原 のびすけ氏 / IoTLT(写真には不在)
続いて、今回決勝に勝ち残り、プレゼンテーションをした作品を発表された順番にご紹介します。
■作品:Find me/チーム:Look for
モノが手を振って自分の居場所を教えてくれるプロダクト
https://hacklog.jp/works/52805
スマートフォンの動きと連動するミラーリングモードや、指定の時間になるとFind meが手を振って教えてくれるタイマーモード。予め設定しておいた条件になった場合に、Finf meが手を振って教えてくれる通知モードなどがある。音や光を使わないFind meは人と物の関係を優しくしますとのこと。
ミラーリングモードで審査員が遊ぶデモはこちら
【IoAT部門賞決勝】#MA_2017 #IoTLT
①作品:Find me/チーム:Look for
デモ!かわいいなぁ pic.twitter.com/57Bk39giY0— MashupAwards@決勝は12/16 (@mashupaward) 2017年12月9日
こちらはなぜか急遽提供が決まった!?MAMORIO賞をゲット!
審査員でもある増木さん(ある意味同じ種の課題を元にした製品を扱っている)より、
「うちの製品よりいいかもしれない笑」とのコメントも。
■作品:にゃぁぽっぽ/チーム:nanka
猫背を教えてくれる猫型ロボット
https://hacklog.jp/works/52826
猫背を検知して猫の鳴き声で教えてくれる可愛いヘルスケアデバイス。猫背になると猫のにゃぁという鳴き、猫背を意識しすぎて鳩胸になると、ぽっぽと鳴きます。
「にゃー」と「ぽっぽ」のデモはこちら
【IoAT部門賞決勝】#MA_2017 #IoTLT
③作品:にゃぁぽっぽ/チーム:nanka
猫背を教えてくれる猫型ロボット
でも!
猫の声も鳩の声もするよ pic.twitter.com/REKPtGghoW— MashupAwards@決勝は12/16 (@mashupaward) 2017年12月9日
この鳴き声は開発者本人の声、という告白で大爆笑でした。笑
■作品:道祖針シルベンさま/チーム:つくるラボ
目に見える形で御利益がある、ゆる神様、道祖針シルベンさまに顕現いただきました。
https://hacklog.jp/works/51415
電柱に鎮座される「シルベンさま」は、避難誘導から観光地案内まで様々な場面で、行くべき方向を指し示してくれる。
土砂災害が発生した時や、徘徊老人への帰宅を促すデモはこちら。
【IoAT部門賞決勝】#MA_2017 #IoTLT
④作品:道祖針シルベンさま/チーム:つくるラボ
色々なことを教えてくれるデモ pic.twitter.com/oisSdQQN88— MashupAwards@決勝は12/16 (@mashupaward) 2017年12月9日
■作品:電子弦 unLimitED/チーム:maestro
フルカラーLEDとマジックミラーを組み合わせ、演奏に合わせて無限のLEDが光る!
https://hacklog.jp/works/51690
フルカラーLEDとマジックミラーを組み合わせたものをギター表面に設置。発光装置にWebAPIを搭載することで、電子ドラム等の外部信号や動画のBPMに合わせて発光させることができる。また、コード進行も表現する。
急にLIVEっぽい雰囲気になったデモはこちら
【IoAT部門賞決勝】#MA_2017 #IoTLT
⑤作品:電子弦 unLimitED/チーム:maestro
演奏デモ pic.twitter.com/Q6eRcoySpA— MashupAwards@決勝は12/16 (@mashupaward) 2017年12月9日
こちらも何故か急遽設定された?IoTLT賞を受賞!
この作品の完成度の高さに感心したのびすけ氏は出さずにはいられなかった模様。
■作品:マットマックス4DX with YuMake/チーム:君塚史高
外の天気を振動で伝えるハプティクスマット。
https://hacklog.jp/works/52458
YuMake気象情報APIで天気を取得し、踏んだときにその日の天気に応じた振動を返すマット。
(「雨」であれば『水たまり』を踏んだときのように)
デモ動画はこちら。
【IoAT部門賞決勝】#MA_2017 #IoTLT
⑥作品:マットマックス4DX with YuMake/チーム:君塚史高
デモ動画 pic.twitter.com/GPOaY34Wog— MashupAwards@決勝は12/16 (@mashupaward) 2017年12月9日
何も振動が感じられない時は「晴れ」か「バグ」らしい。という説明で大爆笑。
当日はこのあと結婚式に参加されるとのことでマットは持ってこれませんでした。。残念!
■作品:あしたてんきになぁれ/チーム:team 2.0
子供のころにやった「はきもの天気占い」がIoT技術により予報へと進化。
https://hacklog.jp/works/51791
IoT下駄を足で「そっと」飛ばすと、、天気予報に応じて下駄が変化します。
そっと飛ばした下駄が、ゆっくり裏になるのが、なんか可愛らしいデモ
【IoAT部門賞決勝】#MA_2017 #IoTLT
⑧作品:あしたてんきになぁれ/チーム:team 2.0
雨になるデモ。下駄が動くよ pic.twitter.com/AiSMbzARLg— MashupAwards@決勝は12/16 (@mashupaward) 2017年12月9日
■作品:半自動抵抗仕分け機/チーム:RyoGane
そこにある抵抗が、指定した抵抗値の抵抗かどうかを機械学習から判断して仕分ける自作デバイス。
https://hacklog.jp/works/52163
MicrosoftのCustom Vision Serviceで数種類の抵抗の画像を学習し、その学習データをもとに、実際の抵抗がユーザの求める抵抗かどうかで左右に振り分ける。
実際に仕分けるデモ(失敗のあとの2回目のチャレンジ)
【IoAT部門賞決勝】#MA_2017 #IoTLT
⑨作品:半自動抵抗仕分け機/チーム:RyoGane
仕分けのデモ。うまくいったバージョン pic.twitter.com/dXRnl8qfRJ— MashupAwards@決勝は12/16 (@mashupaward) 2017年12月9日
こちらの作品は。これも急遽設定されましたIoTあるじゃん賞を受賞!
え、副賞は、、MakerFairで展示できるって!?太っ腹です。
■作品:ChanJar(チェンジャー)/チーム:やきいも
2種類の液体の混合比を自由に変えながら飲める水筒
https://hacklog.jp/works/52736
コーヒーと甘いコーヒーを入れて,朝はブラック,夕方微糖。焼酎と水を入れて,焼酎の水割りのマイ黄金比探しなど、リアルタイムに混合比を変更できる水筒型のデバイス。
説明動画はこちら。
【IoAT部門賞決勝】#MA_2017 #IoTLT
②作品:ChanJar(チェンジャー)/チーム:やきいも
デモ動画 pic.twitter.com/fO8e9IBQZn— MashupAwards@決勝は12/16 (@mashupaward) 2017年12月9日
これも(以下略)、養老乃瀧賞を受賞!
審査員として参加されていた矢満田さんからは、副賞として養老牛丼20個をお約束頂きました!
「今日持って帰りたい」とおっしゃってました 笑
(発表本人は発表後別の審査会へ移動)
■作品:ヒボたん 〜 移動式植物栽培ロボット 〜/チーム:ヒボたん
移動式栽培ロボット ヒボたん
https://hacklog.jp/works/50511
LEDで光を検知し、明るい光を求めて歩き回るかわいいヒボたんロボット。
ストランドビーストの機構を真似て作った足は可愛らしく動きます。
光をもとめてウロウロ動くヒボたんのデモはこちら。
【IoAT部門賞決勝】#MA_2017 #IoTLT
⑩作品:ヒボたん 〜 移動式植物栽培ロボット 〜/チーム:ヒボたんヒポタンのデモ動画 pic.twitter.com/fLvK3RhVgQ
— MashupAwards@決勝は12/16 (@mashupaward) 2017年12月9日
決勝プレゼンとして発表された作品は以上です!審査結果を待っている間はみんなでTouch&Try&懇親会!!
※すみません運営側は審査会に行ってしまっており、、写真があまり残っていない。。
でも当然、みんな飲んだり食べたりする時間も惜しむように、お互いの作品を触り合ったり。
IoT部門らしい時間が過ぎていきました。
当日のイベントの雰囲気や盛り上がりは、TwitterのつぶやきまとめとFlickrの写真も是非ご覧ください!
・つぶやきまとめ https://togetter.com/li/1179695
・イベント写真: https://www.flickr.com/photos/100125183@N08/albums/72157663463650288
皆さん、本当にお疲れ様でした!
(会場をお貸し頂きましたリレーションズ さんありがとうございました!)
蛇足
IoT部門の決勝審査会は毎年Touch&Tryが盛り上がります。
お互いの作品の機構や構成を質問しあったり、アドバイスをしあったり、単純に楽しんだり。
今年も例外無く、早速お互いの作品をコラボレーションさせようという提案をしている人がいたり、人の作品の課題を熱心に解決しようとする人がいたり。
コンテストやアワードという仕組みがら、本来みんなライバルであるはずなのに、全くそんな気がしない。
そんなMashupAwardsらしさを感じたIoT部門賞でした。
個人的には下駄とチェンジャーと、ガリンポと、シルベンさまと、ギターと、猫と、ひぼたんと、find meと抵抗仕分けるやつと、バグと晴れが見分けつかないマットが好きです。